【新築一戸建て取得者は家電や家具で200万円も使っている】
念願かなって新たなマイホームを取得すると、生活に必要不可欠なものからそうでないものまでいろいろ欲しくなって、ついつい必要以上に買ってしまうものです。住宅取得時は家具や家電製品を買い替える絶好のタイミングですが、買いすぎて後悔することのないよう、購入品目や平均購入額について調べてみました。
※内容は前回の「住宅取得のついで買いで多いのはカーテンと照明器具」の続編となっています。
●新築一戸建ては特についで買いが多い
住宅金融支援機構の「住宅取得に係る消費実態調査(2014年度)」では、住宅取得にともなう耐久消費財等への支出動向を調べています。今回は、住宅種類・品目別に購入した世帯当たりの平均購入額を表にしてみました。
※耐久消費財購入額は住宅取得後概ね1年以内に購入したものの合計です。表は購入比率(全体)が高い順に並べてあり、最も比率が高い住宅種類を赤字、最も比率が低い住宅種類を青字にしてあります。表に記載の品目の中で購入比率が最も高いカーテンは購入世帯比率が58.2%、最も低いピアノは1.5%となっています。
住宅種類・品目別の購入世帯あたり平均購入額(千円)
資料:住宅金融支援機構「住宅取得に係る消費実態調査(2014年度)」
住宅取得者が住宅とともに購入している品目の中で、平均購入額が最も高いのは乗用車(新車)の232万円となっています。2番目は太陽光発電システムの204万円、3番目は乗用車(中古車)の106万円で、ここまでが100万円を超えています。ついで買いとしてはかなり高額です。以下は門・塀64万円、ピアノ50万円と続きます。
購入する世帯の比率が高い品目では、カーテン11万円、照明器具8万円、ルームエアコン24万円等となっており、9番目の電気冷蔵庫まで合計すると約100万円になります。マイホームが新しくなった時に予算を100万円程度確保しておくと、表にある品目から必要なものをかなり揃えることができそうです。ただ、乗用車を購入するとなると全然足りないので、別枠で予算確保が必要です。
住宅種類別にみると、全体的には新築一戸建てと新築分譲マンションの購入額が高く、建売住宅と中古住宅の購入額は低い傾向にあります。ルームエアコンや応接セット、食堂セット、仏壇・神棚、絵画・美術品等にその傾向が表れています。新築分譲マンションで門・塀の平均購入額が40万円になっていますが、どの様に設置するのか気になります。
●新しいマイホームになると光熱費が上がる!
下記は住宅取得後における耐久消費財以外への消費支出動向に関する回答をまとめたものです。数千万円もかけて住宅を取得したことで、家計にどのような影響があったのか想像できます。
住宅取得後の耐久消費財以外への消費支出動向
資料:住宅金融支援機構「住宅取得に係る消費実態調査(2014年度)」
※「増えた・やや増えた」「やや減った・減った」は単純計のため合計で100%にならない項目も有
どの支出も変わらないがかなり多いですが、光熱費・水道費だけは「増えた(16.9%)」と「やや増えた(33.8%)」で半数を超えています。住宅を取得して家が変わる場合、多くは床面積が広くなるので、エアコンや床暖房の使用量は増えやすいです。教育費は変わらないが65.3%もあり、住宅の取得にはあまり影響されないようです。交際費や小遣いが減った人が多いのは、住宅ローン返済が始まることで節約意識が高まっているのかもしれません。
住宅を取得する人には幸せな人が多く、取得後に家族が増える人や、家族が増えるから取得する人も多いです。幸せが続くよう、ライフプランを立て家計を上手にコントロールしていきましょう。
松浦建二(CFP ®認定者・1級FP技能士)
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