良い不動産屋の選び方とは?チェックしたい7つ(+3つ)のポイント
賃貸物件を探すときや、マンションや一戸建ての物件購入・売却を希望するときは、一般的に不動産屋を仲介するケースがほとんどです。しかし不動産のことがわからず、信頼できる会社を選ぶにはどうしたら良いのかわからないと悩む人も多いでしょう。
良い不動産屋の選び方には、いくつかのコツがあります。今回は、総合的な不動産業者の選び方について詳しく解説していきますので、お困りの方はぜひ参考にしてください。
なぜ物件探しには不動産屋選びが重要?
不動産業界では、「レインズ」と呼ばれる不動産流通標準情報システムが存在します。このレインズは宅地建物取引業法で指定されているシステムであり、登録している業者であればどんな不動産屋もこちらを通して物件を紹介する形になっています。
地域密着型の不動産屋などが、空きそうな物件を早期に紹介してくれる場合もありますが、基本的には特定の不動産屋のみが扱っている物件というのはほぼありません。そのため、「どれぐらいの物件数を紹介できるか」という判断基準は持たない方が良いといえるでしょう。差別化できるのは「いかに有意義な物件を紹介してくれるか」「充実したサポートをしてくれるか」といった点になります。
良い不動産屋の選び方とは?すぐにわかる7つのポイント
有意義な物件紹介と充実したサポートを提供してくれる不動産屋に出会うためにも、ネットで気になる不動産屋を見つけたら、以下の7つのポイントをチェックするようにしましょう。
ネット上の口コミ・評判が良いか
口コミを書き込む人に多い特徴として、「良い面よりも悪い面についての感想を訴える」というものが挙げられます。サービスに満足していれば、わざわざ時間を割いて口コミをするという人は少ない傾向にあります。そのため、実際の利用者による口コミは、信憑性が高いといえるかもしません。
しかし、最近では「サクラによる口コミ」も問題になっており、極端な意見には注意が必要です。口コミサイトだけでなく、GoogleマップやTwitterなど、比較的自由に自分の意見を述べることができるツールやサービスを使い、実際にその不動産屋を利用したユーザーの声を確認してみましょう。
宅地建物取引業の免許の更新をしたことがあるか
不動産業界は廃業率が高いことで知られています。そのため、宅地建物取引業の免許が更新されている不動産屋は、基本的に信頼性が高いと判断できるでしょう。
不動産の賃貸や売買の仲介を扱うためには「宅地建物取引業」という免許が必要です。この宅地建物取引業免許には、都道府県知事免許と国土交通大臣免許の2種類があり、どちらも有効期間は5年となっています。
不動産屋の免許更新回数や営業年数を知るには、不動産屋のホームページや広告の「国土交通大臣(2)第0000号」や「東京都知事(1)第0000号」という部分を確認しましょう。()内の数字は免許の更新回数ですので、掛け算をすれば営業年数も把握することができます。
仲介と管理を兼ねているか
不動産会社には、「部屋探しから契約」といった仲介のみを行う「仲介会社」、賃貸物件や投資物件の入居者募集から家賃回収・メンテナンスなどの管理を行う「管理会社」、そして「仲介と管理を兼ねる不動会社」の3種類があります。このなかで、賃貸物件において入居者が関わるのは仲介会社(~入居まで)と、管理会社(入居後~)の2社になります。「仲介と管理を兼ねる不動産屋」であれば、物件の設備に修理が必要になった場合も相談しやすいため、賃貸物件を借りる場合はなるべく「仲介と管理を兼ねる不動産会社」を選ぶようにしましょう。
営業時間が長いか
賃貸物件を探す際には、契約まで店舗へ何度か足を運んだり、気に入った物件があれば内見をしたりするなど、不動産屋とやり取りを行う回数も増えることになるでしょう。そのため、営業時間の長さも重要なポイントになります。
9:30~17:30、10:00~18:30、12:00~20:00など、店舗によって営業時間はそれぞれ異なります。仕事や通学などで、不動産屋とやり取りできる時間帯が限られる人も多いでしょう。余裕を持って部屋探しを行うためにも、できるだけ遅くまで営業している不動産屋を選ぶようにしましょう。
定休日が少ないか
良い物件に出会うチャンスを逃さないため、そして不動産屋とのやり取りをスムーズに行うためにも、定休日が少ない不動産屋を選ぶと良いでしょう。一般的に、水曜日を定休日としている不動産屋が多いのですが、大手の不動産屋の場合、定休日を設けていないところも少なくありません。
店内・外観がきれいか
お店の管理がきちんとなされていない場合、今後の対応に不安を感じてしまい、気持ち良く利用できなくなってしまいます。まずは外観の手入れが行き届いているか、そして店内も清潔感があるかどうかもチェックしてみてください。
直営店かどうか
コンビニエンスストア業界と同じように、不動産業界でもエイブル、アパマンショップなどをはじめとするフランチャイズ経営が広く浸透しています。現在、個人経営の不動産屋の多くが、大手のフランチャイズ店として経営しています。
フランチャイズの看板を借りている店舗の営業担当者に研修を行っているため、利用するうえで特に問題になることはほとんどありません。対して直営店ではさらに手厚い研修制度が設けられているところが多く、物件選びのコツを知っていたり、査定がしっかりしていたりするなど、より信頼性が高いといえます。
また、フランチャイズでは大手の看板を借りる分、売上の一部をロイヤリティーとしてフランチャイズ元に支払う必要があるため、営業担当者の熱意もより高い場合が多くあります。このような点から見て、「直営店」の不動産屋を選ぶのがベターといえるでしょう。
より良い不動産屋の選び方!本当に後悔しないための上級者向け3つのポイント
ここまで頼りになる不動産屋を選ぶコツを紹介してきましたが、これらはあくまでも基本です。後悔しないためにも、さらに以下の3つのポイントを押さえて不動産屋選びを行いましょう。
内見用の営業車を持っているか
良い条件の物件に出会ったら、次は内見に移ります。また物件探しのときだけではなく、マンションの売却を希望する場合でも、売主は購入希望者の内見に立ち合い、物件の特徴を説明します。
多くの不動産屋では営業車を使って移動しますが、交通網の発達している都心の場合、このような車を持っていない不動産屋も少なくありません。そのため、電車やバスを利用して内見を行うことも多いです。より良い物件を見つけるためには、複数の物件を見て回るのがベストなので、内見用の営業車を所有しているかどうかを事前に確認しておきましょう。
AD物件ばかり紹介してこないか
駅から遠いなどの理由で空室率が高い物件のなかには「AD物件」と呼ばれるものもあります。このAD物件とは、大家さんから不動産屋へ広告料(AD)が支払われるという物件のことです。
空室が続けば大家さんの家賃収入はゼロのままです。そのため、多くの大家さんは仲介手数料のほかに広告料を支払ってでも空室を埋めたいと考えます。賃貸物件を仲介する不動産屋としても、通常の物件よりもAD物件で賃貸借契約が成立する方が利益が増えるため、AD物件ばかり提案してくる不動産屋も少なからず存在します。
AD物件かどうかの判別は難しいのですが、たとえば「駅近と駅遠物件でさほど家賃が変わらないのに駅遠物件ばかり提案してくる」という不動産屋にあたったときは注意が必要でしょう。家賃相場や物件の間取りだけでなく、AD物件の可能性を考慮して物件探しを進めましょう。
情報のバイアスに惑わされず、本当に自分に合っているかどうかを見極める
ここまで不動産屋の選び方においてさまざまなポイントを説明してきましたが、これらすべてが正解というわけではありません。「〇〇な不動産屋は危険」や「〇〇な不動産屋は正解」といった情報は、ネット上で販売促進の一環として流布されていることも多くあります。
信頼できそうな情報をピックアップしつつ、最終的には自分とフィーリングが合った不動産屋を通して物件を決めるようにしましょう。自分で考えて判断することでストレスも少なくなり、納得のいく物件選びができるようになります。
まとめ
賃貸物件探しやマンション売却など、頻繁には行わない不動産の扱いでは、不動産屋を通して行うケースがほとんどです。仲介手数料を支払う分、しっかりとサポートしてくれる会社を選ぶようにしましょう。
信頼できる不動産屋を選ぶためには、会社の経験と実績だけでなく、営業担当者の対応や印象もチェックする必要があります。今回紹介したポイントを押さえつつ、自分に合った会社を選びましょう。
不動産のプロが「失敗しないお家探し」をお手伝いいたします。
まずはお気軽にご相談ください。