【住宅取得のついで買いで多いのはカーテンと照明器具】

コラム マイホーム購入

念願かなって新たなマイホームを取得すると、生活に必要不可欠なものからそうでないものまで、ついついいろいろと買ってしまうものです。マイホームに予算を全て使ってしまって、カーテンや照明器具のない暮らしになってしまっては大変です。人生で一番大きな買い物と言われるマイホームを取得した時に後悔することのないよう、マイホームのついで買いについてまとめてみました。

 

●新築一戸建ては特についで買いが多い
住宅金融支援機構の「住宅取得に係る消費実態調査(2014年度)」では、住宅取得にともなう耐久消費財等への支出動向を調べています。まずは、住宅種類別に耐久消費財の購入額と引越費用の平均をグラフにしてみました。

 

※耐久消費財購入額は住宅取得後概ね1年以内に購入したものの合計です。調査対象者の建築費・購入価格は、新築一戸建て2999万円、建売住宅3205万円、新築分譲マンション3558万円、中古住宅2230万円です。

資料:住宅金融支援機構「住宅取得に係る消費実態調査(2014年度)

購入した耐久消費財の世帯平均額は、新築一戸建てが201.0万円、建売住宅が105.1万円、新築分譲マンションが85.9万円、中古住宅(戸建て・マンション含む)が71.1万円となっています。新築一戸建てが圧倒的に多く、2番目に多い建売住宅のほぼ2倍になります。何を購入しているかの内訳は後で触れますが、新築戸建ての場合、門扉や塀等の外構造園工事が必要だったり、広い床面積に比例して必要なものが増えたりしているのではないでしょうか。逆に引越費用は新築分譲マンション19.5万円、中古住宅19.1万円、建売住宅16.4万円、新築一戸建て14.5万円で、新築一戸建てが一番少なくなっています。理由は定かではありませんが、新たに揃えるものが多いことで前の住居から運ぶ家財等が少ないのかもしれません。またマンションは引っ越しの際に養生をしたり搬入に制約があったりして、戸建てより割高になっているのかもしれません。ただ、耐久消費財の金額差に比べれば差は小さいです。

 

●58%の世帯でカーテンをついで買いしている
住宅取得者が何をついで買いしているのか、住宅取得者のうち購入している世帯の比率を住宅種類・品目別に表にしてみました。表は購入比率(全体)が高い順に並べてあり、最も比率が高い住宅種類を赤字、最も比率が低い住宅種類を青字にしてあります。

 

住宅種類・品目別の購入世帯の割合

資料:住宅金融支援機構「住宅取得に係る消費実態調査(2014年度)

 

住宅取得者が住宅とともに最も購入しているのはカーテンで、取得者の58.2%が購入しています。カーテンと照明器具(55.3%)の2品目だけが50%を超えています。以下はルームエアコン(37.2%)、じゅうたん・カーペット(34.3%)、ベッド・ソファーベッド(31.3%)の順になっています。購入世帯比率が高い品目にはどの家にも当たり前にありそうなものが並んでいます。今まで持っていなくて住宅取得の機会に合わせて購入したものもあれば、既に持っていたけれど新しいものが欲しくなって購入したものや、複数必要で購入したものもありそうです。

 

住宅種類別にみると、ほとんどの品目で新築一戸建ての比率が最も高く、他と比率にかなりの差がある品目もあります。例えば温水洗浄便座は33.5%で、2番目に高い中古住宅(16.8%)の2倍にもなります。食器洗い機(24.2%)も2番目に高い新築分譲マンション(11.9%)の2倍になります。他にも太陽光発電システムや門・塀等で差が大きくなっています。区分所有のマンションでは太陽光発電や門・塀等は一般的に付けられないでしょうから、当然の結果とも言えます。

乗用車をついで買いする人が2割(新車14.0%・中古車6.0%)います。家が新しくなったことで、新しくない車が目立ってしまったのでしょうか。表には載っていませんが自転車は意外と少なく8.7%となっています。

 

一番大きな家が新しくなると、あれもこれも新しいものに買い替えたくなる気持ちは良く分かります。新たなマイホームを取得する時は、ついでに買いたいものを我慢するのではなく、買えるだけの予備費を残しておくようにしておきたいものですね。

次回もついで買いの続編として、品目別の平均購入額等を取り上げます。

 

 

 

松浦建二(CFP ®認定者・1級FP技能士)

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