【民法改正:請負契約に与える影響を知ろう!】

コラム 法律

2020年4月1日民法が改正されました。

 

改正が請負契約に与える影響について、Q&A形式で解説していきます。

 

Q:私は、リフォーム会社に、自宅内部のリフォーム工事を依頼しました。工事完了後に引渡しを受け、代金も支払いました。引渡しから半年が経ちましたが、床板が傾くなどしてきましたので、工事にミスがあったのではないかと思います。リフォーム会社に損害賠償を請求できる期間は、新民法上、どうなっているのでしょうか?旧民法とは、どのように違うのでしょうか?

 

A:新民法下では、あなたは、契約不適合を知った時から1年以内にその旨をリフォーム会社に通知すればよいこととなっています。
旧民法下では、あと半年の間にリフォーム会社に損害賠償請求を行う必要がありましたので、本件の場合、期間が延長されることとなります。
ただし、新民法においても、旧民法と同様に、リフォーム会社との契約で、責任期間が定められている場合は、その定めによることとなりますので、注意してください。

 

1 旧民法における担保責任期間の制限

 

旧民法は、請負人の担保責任を追求できる期間を、原則、仕事の目的物の引渡時から1年以内とし、木造建築物については引渡しから5年間、コンクリート造等の建築物については引渡しから10年に延長していました。
したがって、旧民法下では、本件のような事例において、もし工事に瑕疵があった場合、責任を追求できる期間は引渡時から1年以内となりますので、あと半年以内に、具体的な瑕疵の内容とそれに基づく損害賠償請求をする旨を表明し、請求する損害額の算定の根拠を示す必要がありました。
ただし、リフォーム会社との間の契約で、担保責任期間の制限の特約がある場合は、その特約によることとなっていました。
新民法施行日前に締結された契約については、旧民法が適用されます。

 

2 新民法における担保責任期間の制限

 

新民法では、原則として、注文者は、目的物が契約の内容に適合しないことを知った時から1年以内にその旨を請負人に通知すれば、損害賠償請求などの権利行使ができることとなっています。この通知の内容としては、不適合の内容を把握することが可能な程度に、不適合の種類・範囲を伝える必要があります。
旧民法のもとでは、注文者が瑕疵を知らない場合であっても、引渡時から1年以内に権利行使までしなければならず、注文者にとって負担が大きいと考えられたため、注文者の負担を軽減する観点から、上記のとおり改正されました。もっとも、請負人が引渡時に仕事の目的物が契約の内容に適合しないことを知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、そのような請負人を保護すべき理由はないことから、上記期間制限は適用がないとされています。
なお、リフォーム会社との間の契約で、担保責任期間の制限の特約がある場合は、その特約によることとなる点は、旧民法と同様です。

 

 

小松徹也(弁護士、第一東京弁護士会所属)

どんなことでも、気軽にご相談ください。

無料相談はこちら

ページ上部へ▲

無料相談

閉じる