注文住宅で後悔した点は?10のポイントと対策方法
建売住宅よりも、自分が住みやすいように間取りや構造を指定できる注文住宅を建てたいと考えている人も多いでしょう。しかし、いざ注文住宅を建てた結果、自分の予想とは裏腹に住みづらいと感じて後悔してしまった人もいます。今回は、注文住宅を建てるときのポイントや後悔しないための対策について紹介していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
注文住宅の後悔ポイント①生活動線
間取りを考えるときに、部屋の大きさや場所などばかり考えてしまうと、生活動線のことがおろそかになってしまいます。生活動線が良くないと、日々の生活の中で小さなストレスが溜まっていくようになります。
●生活動線の失敗例
・洗濯機の場所から、ベランダまでの距離が遠い
・生活動線が重なってしまって、家族とすれ違う場所が多い
・2階にメインスペースを作ってしまったため、移動するたびに階段を上り下りする必要がある
生活動線で後悔しないための注意点
生活動線を考えて間取りを考えるためには、家族の生活スケジュールを把握することが重要になります。一日の行動パターンを整理して、間取りに反映することで生活動線による失敗を避けることができます。
注文住宅の後悔ポイント②部屋の数と間取り(収納スペース)
部屋の数と間取りは、実生活において非常に重要な要素です。自分だけではなく、ほかの家族はどのような間取りを必要としているのかを相談しながら考えましょう。
●部屋の数と間取りの失敗例
・図面の数字だけ見てしまい、実際に住んでみると狭く感じる
・家具と家電が思ったように配置できない
・子ども部屋を想定して作ったが、おもちゃなどが増えて狭くなってしまった
・キッチンが広すぎて、無駄なスペースがある
部屋の数と間取り(収納スペース)で後悔しないための注意点
寸法や畳単位だけで部屋の広さを決めてしまうと、描いていたイメージとかけ離れたものになってしまう可能性があります。自分のイメージ通りの間取りにするために、家具や家電なども考慮しながら決めるといいでしょう。
たとえば、寝室ならばベッドをどの位置に置いて、どのくらいのスペースが余ればいいのかを先に考えます。子ども部屋を作る場合は、子どもが成長した後のことも考えて少し広めに作ると余裕が出てくるでしょう。
注文住宅の後悔ポイント③コンセントの数と位置(配線)
コンセントの数と位置が理想通りだと、家具や家電の設置もスムーズになります。昨今では、コードレス化している電化製品も多いですが、冷蔵庫などコンセントが必要な家電は多くあります。コンセントの数や位置を間違えてしまうと、家電の配置に大きく関係してしまうのです。
●コンセントの数と位置に関する失敗例
・コンセントの位置が悪く、テレビや冷蔵庫を予定の場所に配置できなかった
・コンセントの数が少なく、延長コードによってタコ足配線になってしまった
・配線がごちゃごちゃしすぎて、掃除がしにくい
・配線を隠そうにも、配線が通っている位置が悪くてうまく隠せない
コンセントの数と位置(配線)で後悔しないための注意点
今後家電が増える可能性も考えながらコンセントの位置や数を決めることで、不便なく生活することができるようになります。また電子レンジやエアコンのことも考えて、比較的高い位置にコンセントを作ることも重要です。
注文住宅の後悔ポイント④防音面
防音面をおろそかにしてしまうと、近隣住人とトラブルになってしまうことがあります。そのため、防音面に関する対策を講じておく必要があるでしょう。
●防音面の失敗例
・家の前面にある道路を走る車の音が聞こえる
・子どもの遊ぶ声や音が近隣に聞こえてしまう
・吹き抜けに設計した結果、生活音が家中で聞こえる
防音面で後悔しないための注意点
吹き抜けはおしゃれではありますが、音を遮るものが少なくなるため、家中に生活音が響いてしまいます。また寝室近くに洗濯機を配置してしまうと、洗濯機を稼働させた際に音が気になって眠れなくなる恐れがあります。外からの環境音については、防音性能に優れた構造にすることや、窓ガラスを二重に配置することで軽減させることができるでしょう。
注文住宅の後悔ポイント⑤寒暖対策
夏の暑さや冬の寒さ対策のために、冷暖房の効きやすさは重要なポイントです。冷暖房が効きづらいと、家の中が快適な温度になりづらく、電気代が高くなることもあります。
●寒暖対策の失敗例
・吹き抜けにした結果、冷暖房が効きづらい
・リビングに大きな窓を設置した結果、日当たりが良すぎて室温が上がって過度に上がってしまう
・エアコンの位置が悪く、部屋全体で気温の差が出てしまう
寒暖対策で後悔しないための注意点
大きな窓をたくさん配置してしまうと、部屋の温度が上がりやすくなるうえに、肌が紫外線にさらされて日焼けする恐れもあります。過度に窓を配置するようなことはせず、契約している業者に質問をして窓の大きさや配置について考えましょう。
冷暖房の効きやすさは、家の気密性が大きく関わってきます。気密性が低いと、外からの熱気や冷気が侵入しやすくなり、冷暖房が効きづらくなってしまいます。気密性能が高い構造にしてもらうことで、冷暖房の効きやすさは変わってくるので、冷暖房のことが気になる方は一度相談してみると良いでしょう。
注文住宅の後悔ポイント⑥明るさ
明るさも重要なポイントの1つです。太陽光が入らないと日中も電気を点けなければならず、場合によってはカビが発生してしまいます。そのため、採光に関してもよく考えておかなければいけません。
●採光に関する失敗例
・隣家の影によって日当たりが良くない
・部屋によっては太陽光がまったく入らず、日中でも照明を点ける必要がある
・日当たりが良すぎて、冷房が効きづらくなってしまった
・日当たりを考えて大きな窓を配置した結果、掃除が大変になる
家の明るさで後悔しないための注意点
窓の配置や数を工夫して、適度に太陽の光が入ってくるように依頼しましょう。また、日当たりが良すぎる場合には遮光カーテンなどを使って光を遮る必要があります。
注文住宅の後悔ポイント⑦屋外(庭・駐車場)
庭や駐車場など、屋外スペースも重要なポイントです。屋外スペースは日常に何度も利用するため、住みやすいようにしっかり考えて設計する必要があります。
●屋外スペースの失敗例
・駐車場を作ったが、道路の電柱が邪魔で駐車しづらい
・外で食事することも考えてバルコニーを広く作ったが、利用する機会がなかった
・庭の手入れが面倒
・虫が家の中にまで入ってくる
屋外(庭・駐車場)で後悔しないための注意点
屋外スペースについて考えるときは、屋外スペースにオプションが必要かどうかを一度考えてみましょう。食事用にバルコニーを広く作りたいと思っても、利用する回数が少なければ最低限のスペースにした方が得策といえます。また駐車場に関しては、建築予定地を下見して電柱や隣家の壁の配置を確認してから、設計に取り込むと問題なく駐車ができるようになります。
注文住宅の後悔ポイント⑧周辺環境・立地
土地選びに失敗してしまうと、実際に住み始めてからさまざまな苦労をすることになります。周辺地域のスーパーの位置や、夜間の暗さなどを事前に確認しておきましょう。
●周辺予定地の失敗例
・周辺に日用品を購入できる店舗が少ない
・治安が悪く、夜間の騒音に悩まされる
・学校や職場まで遠い
・建築予定地が土砂災害警戒地域で、災害のリスクが高い
周辺環境・立地で後悔しないための注意点
一回の下見だけでは、周辺環境や治安などを確認することは難しいものです。曜日や時間帯を変えて周辺環境のチェックをしつつ、警視庁のホームページで見ることができる「事故事件発生マップ」で治安の確認をするといいでしょう。
特に日用品の買い物ができるスーパーの存在は大きく、徒歩や自転車で行ける範囲にあるのかどうか事前にチェックしておく必要があります。将来子どもが生まれたことも考え、学校や保育園などの教育機関の位置も調べておくといいでしょう。
注文住宅の後悔ポイント⑨業者選び
一口に注文住宅といっても、ハウスメーカーによってそれぞれ特色があります。外壁のデザインが豊富に揃えている会社、設備面に自信を持っている会社など、業者ごとの違いがあるので自分に合った業者を選ぶようにしましょう。
●業者選びの失敗例
・選択できるデザインの選択肢が少ない
・相談しても意見が合わない
・うまくコミュニケーションが取れておらず、理想とは違った仕上がりになっていた
業者選びで後悔しないための注意点
日本には数多くのハウスメーカーや建築会社があるため、どの業者を選ぶかどうか悩んでしまう人も多いでしょう。業者選びで重要な点は、家族全員が思い描く理想を理解してくれるかどうかです。
担当者と相談する際に、具体的なイメージを伝えることができないと業者側も的確にアドバイスすることができません。そのため、あらかじめ譲れない条件を紙に書き出し、まとめておく必要があります。コミュニケーションがしっかりと取れて、的確なアドバイスをしてくれる業者であれば、安心して任せることができます。
注文住宅の後悔ポイント⑩全体の予算
土地購入費や工賃など、家を建てるためには大きな費用が必要になります。自分の思い描く理想を現実のものにするための資金と、現実的に出せる予算のバランスを考えてなければいけません。
●予算の失敗例
・予算が大きすぎた
・車などのローンが残っていて、住宅ローンの審査に通らなかった
・頭金を支払っておらず、月々の返済額に困ってしまう
全体の予算決めで後悔しないための注意点
住宅ローンを利用する場合、車のローンなどほかの借入があると審査に通りづらくなってしまいます。また、頭金を支払わないと月々の返済額が高くなってしまうので、資金に余裕があれば頭金を支払って契約しましょう。
もし予算を超えてしまったら、妥協点を探して予算を見直す必要があります。無理をして資金を調達しても、家具や家電などを購入する資金が足りなくなる可能性があるので注意しましょう。
まとめ
人生においてマイホームの購入は大きなターニングポイントといえます。しかし、理想だけを追い求めて注文住宅を建ててしまうと、実際に住んだときのギャップで後悔してしまうかもしれません。今回紹介したポイントを押さえて、理想の注文住宅を手に入れましょう。
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