新築購入で「失敗した」と感じた間取りと改善ポイントとは?
新築物件の購入は、人生のなかでも特に高額な買い物として知られています。ローンの支払いのことを考えて、できる限り失敗せずに購入したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
新築の家を購入する場合、住宅が完成するまで内装を確認することができません。そのため、理想の住まいから遠い仕上がりになってしまうことも多くあります。今回は新築購入で「失敗した」と感じた事例と、それぞれの改善ポイントについて解説していきますので、お悩みの方は参考にしてください。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り①玄関
来訪者を招き入れる玄関は、家の第一印象を決める大切な場所です。そんな玄関の失敗ポイントを見ていきましょう。
■狭くて圧迫感がある
広い家だとしても、玄関に圧迫感があれば最初の印象が悪くなってしまいます。また、たくさんの靴を並べてしまうとより手狭な印象になり、圧迫感が余計に増してしまうでしょう。
■収納スペースが少ない
年齢や性別にもよりますが、一人あたりの平均所持足数は15.8足というデータがあります。仮に4人家族の場合、60足近くの靴を収納するスペースが必要といえます。
新築の玄関で失敗しないための改善点
玄関は主にスペースの問題が失敗点に挙げられます。それぞれの問題は、以下のような対策を取ることで解決が望めます。
■狭くて圧迫感がある
玄関の広さは、家の大きさや家族構成を考慮して考える必要があります。二人暮らしなら1坪ほど、4〜5人家族なら1.5坪前後がおすすめの広さです。家族構成が少なくても、来訪者数が多い場合、玄関の広さは2坪以上あれば不便なく使うことができます。
■収納スペースが少ない
靴以外のさまざまなアイテムを収納できるよう、広さが許せばシューズクロークを導入するのがおすすめです。シューズクロークとは、玄関とひと続きになった収納スペースです。靴のまま出入りすることができ、玄関と同じくらいの高さがあるため、背の高いアイテムも収納することができます。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り②キッチン
ここでは使用頻度の高いキッチンも失敗例を紹介します。
■作業スペースが狭い
キッチンは、食材を切ったり下準備をしたりするなど、たくさんの作業を効率的に行わなければいけない場所です。そのため、効率的な作業動線を考えた間取りが必要になります。間取りの時点では広く見えても、実際に家具や家電を置くと想像以上に狭くなってしまうかもしれません。
■煩雑な印象になってしまう
リビングダイニングとひと続きのオープンキッチンに憧れを持つ人は多いのではないでしょうか。インテリア雑誌やテレビでおしゃれに見えているオープンキッチンですが、実際は家電や家具・食器などのアイテムであふれてしまいます。スタイリッシュなアイテムを揃えていなければ、生活感が強く出てしまうようになるでしょう。
新築のキッチンで失敗しないための改善点
キッチンにおける失敗ポイントの改善点は以下の通りです。
■作業スペースが狭い
どんな家具や家電を置きたいかを前もって考え、それに合わせた間取りを確保することが重要です。扉や引き出しの開け具合や、作業動線も想像しておくと良いでしょう。作業動線は、二人以上を考慮すると将来的にも困りません。
■煩雑な印象になってしまう
開放感を持たせたい場合は、使用するアイテムに気を配らなければいけません。調理器具の数を減らすことで、雑多な印象が少なくなります。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り③お風呂・トイレ
毎日使うお風呂やトイレは、ストレスなく使える空間にしておく必要があります。お風呂・トイレで「失敗した」と感じてしまう理由として、以下のようなものが挙げられます。
■湿気や臭いがこもってしまう
湿気が溜まりやすいお風呂場や臭いがこもりやすいトイレは、換気をひんぱんに行わないとカビが生えたり悪臭が残ったりします。そのため、こまめに掃除をしないとすぐに不衛生な状況になってしまいます。
■無駄な機能が多い
浴室用テレビやサウナ機能、浴室暖房など、お風呂にはさまざまな機能をつけることができます。しかし、いざ住んでみるとさほど使わない機能も多く、扱いに困る方も少なくありません。
新築のお風呂・トイレで失敗しないための改善点
お風呂やトイレを快適空間にするために、それぞれの改善点を見ていきましょう。
■湿気や臭いがこもってしまう
換気が重要なので、換気扇はもちろんお風呂とトイレに窓をつけるのをおすすめします。窓をつけることで、日当たりが良くなるといった効果もあります。
■無駄な機能が多い
お風呂やトイレにどんな機能をつけるのか、家族全員で話し合うことが重要です。今の状況だけを考えるのではなく、長期的なイメージを持って検討すると良いでしょう。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り④リビング・寝室
リビング・寝室は、1日の大半を過ごす重要な場所です。後悔のないスペースにするために、それぞれの失敗ポイントと改善点を解説します。
■日当たりが悪い
人間は日光を浴びることで身体のリズムが整い、健康的な生活を送ることができるようになります。太陽の光が入らない寝室で過ごしていると体内リズムが狂い、体調が悪くなる恐れがあります。
■狭すぎる
リビングが広いと好きな家具を自由に置けるようになります。しかし、手狭なリビングでは家具も満足におけず、窮屈に感じてしまうようになってしまいます。
新築のリビング・寝室で失敗しないための改善点
上記のようなポイントで失敗しないための改善点は以下の通りです。
■日当たりが悪い
日当たりの良さは、窓の多さで変わります。たとえば日光をたくさん入れたい場合、大きな窓を設置すると日当たりが良い部屋になります。
■狭すぎる
二人暮らしの一般的なLDK(リビングダイニングキッチン)の広さは、10〜15帖といわれています。仮に手狭に感じるようなことがあれば、18帖、20帖と増やしていくと良いでしょう。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り⑤子ども部屋
子ども部屋の数や広さについて悩む方も少なくありません。大切な子どものためにも、失敗しない子ども部屋にしましょう。
■部屋が足りなくなった/余った
子どもが生まれることで、部屋の数が足りなくなる恐れがあります。また、子どもが成長して独り立ちをするようになると、逆に部屋が余ってしまうようになります。
■内装に凝りすぎた
可愛い我が子のために、内装に凝りたくなるという人は多いのではないでしょうか。しかし、子どもにも好みがあります。子どもの好みと違う内装の場合、子どもの機嫌を損ねてしまう恐れがあります。
新築の子ども部屋で失敗しないための改善点
子ども部屋を失敗しないためには、このような改善点があります。
■部屋が足りなくなった/余った
子ども部屋を間仕切りで分けられるようにしておくことで、子ども部屋不足・余剰の問題を解決させることができます。子どもが増えたときは間仕切りを使い、子どもが成長して独り立ちしたときは間仕切りを外して一部屋として利用することが可能です。
■内装に凝りすぎた
子ども部屋は、子どもが巣立つまでの間に使うものです。その後は別の部屋として使う可能性もあるので、凝りすぎた内装にするのは控えるようにしましょう。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り⑥収納スペース
ここでは収納スペースの失敗例を紹介します。
■大きさが中途半端
収納スペースのサイズ感は非常に重要です。収納したいのに入らなかったり、微妙な隙間が空いてしまったりすることは、収納スペースにありがちな失敗といえます。また、収納スペースの入り口が小さく、荷物が出し入れできないケースもあります。
■収納スペースが多すぎる
収納スペースがたくさんあると、どこに収納したのかがわからなくなってしまいます。探す時間が増えてしまうだけでなく、紛失の恐れもあります。
新築の収納スペースで失敗しないための改善点
上記のような失敗ポイントを改善するために、以下の対策を取ってみましょう。
■大きさが中途半端
失敗しない収納スペースを作るには、その場所にどんなものを入れるのかを事前に考える必要があります。そうすることで収納スペースの無駄が省かれ、空間全体を有効的に使えます。
■収納スペースが多すぎる
ファミリークローゼットのような比較的大きい収納スペースを作ることで、収納物を一ヶ所に集めることができるようになります。紛失のリスクも少なくなるので、買い直す手間も省けます。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り⑦部屋数
家の部屋数に関しても気をつけるポイントはいくつかあるので、1つずつ見ていきましょう。
■部屋が多すぎる
部屋数が多いとそれぞれの部屋を行き来する回数が増えるため、掃除の手間が増えてしまうようになります。また、先述の通り子ども部屋は使う期間が限られており、将来的に部屋を余らせてしまうかもしれません。
■部屋が足りなくなった
近い将来、親と同居することもあるでしょう。そのときに、部屋数が少ないと困ってしまうかもしれません。
新築の部屋数で失敗しないための改善点
部屋数は簡単に変えることができないので、以下のような対策を取るようにしましょう。
■部屋が多すぎる
部屋の数を調整するために、間仕切り付きの大きな部屋を活用するのがおすすめです。比較的簡単に設置でき、取り外すこともできるだめ、状況に合わせて間仕切りを活用してみましょう。
■部屋が足りなくなった
1つ使わない部屋があれば、仮に家族構成が変わっても柔軟に対応することができるため、あらかじめそのような部屋を用意しておくようにしましょう。普段は趣味の部屋として使い、両親との同居の際はその部屋を使ってもらうよう、提案すると良いでしょう。
新築購入で「失敗した」と感じた間取り⑧階段
最後に紹介するのは、階段の失敗事例です。家族の安全のためにも、階段の失敗はなるべく少なくすることが求められます。
■角度が急すぎる
健康なときに利用するには問題ありませんが、高齢になると転倒や落下の可能性があります。さらに、子どもが一人で上り下りするのも危険です。
■動線が悪い
玄関から階段まで、どのように移動すれば良いのかを決めるのも非常に重要なポイントです。2階に行きやすくする場合は、玄関の近くに階段を設置すれば良いのですが、リビングで過ごす時間が少なくなってしまうかもしれません。
新築の階段で失敗しないための改善点
以下の改善点を参考に、安全で使い勝手の良い階段を設置しましょう。
■角度が急すぎる
将来の安全も考慮して、階段の角度を緩やかにしておくのが無難です。また、踊り場があるとより安全感が増します。
■動線が悪い
階段の設置場所を考えるときは、ライフスタイルに合わせてどのような動線が理想かを考える必要があります。階段が家の中心付近にあると、どの部屋からの移動も短く済み、動線が良くなります。
まとめ
新築物件を購入した後、理想の間取りではないことに気づいてしまうと、大きな後悔につながる恐れがあります。玄関やキッチン、子ども部屋や収納スペースなど、不安なところがないかどうか1つずつ確認しておく必要があります。将来の生活スタイルをイメージしながら、失敗しない家づくり
不動産のプロが「失敗しないお家探し」をお手伝いいたします。
まずはお気軽にご相談ください。